018 「discuss about」は正しい?
日本人によくみられる間違えなのですが、動詞の discuss (話し合う)は、他動詞ですので、目的語の前に前置詞は不要です。例えば、以下の文章は、「discuss the price」と、前置詞なしが正しいです。
- Can we discuss about the price now?(それでは値段について協議しましょう)
うっかり「discuss about」と言ったり書いたりしてしまう日本人の方が非常に多いのは、日本語では「〇〇について話し合う」と、「話し合う」の前には必ず前置詞がつくので、その癖がついているのしょうね。
ちなみに「〇〇について/関して」という言い回し、英語では不必要に多すぎる気がします。。。例えば、よく使われるものだけでも、
- about
- on
- regarding
- concerning
- with respect to
- in regard to
- with regard to
- in relation to
- in regard to
- as for
- as to
などなど。With respect to はたまに「w/r/t」など略されたりします。それならなぜわざわざそんな長い言い回しを使うのか?と疑問に思わないでもないですが。。
意味は、例えば「In relation to」に関しては若干関連性が弱いなど、厳密な定義はあるようですが、基本的にすべて似たような意味で、その場の気分やゴロや字数制限などによって使い分けている方が多いようです。また、ロースクールなどでは、かつては法曹界で好まれて使われいた、少し難しい響きのある with respect to や in regard to などは使わず、誰でも読みやすいように「Plain English」(シンプルな英語)で文章を書こうというのが昨今のトレンドのようです。
私も、シンプルかつ短い文章が好きなので、もっぱら on か regarding か concerning です。同じ文章や段落に前置詞が何度も登場する場合は、同じ語を繰り返し使わず、違う語を適当に混ぜた方が、文章映えがします。
なお、on は、簡単簡潔かつ、カジュアルでもフォーマルでも使えるので、とても便利です。例えば、頻出単語の information、discussion、advise、等とも非常に相性がよく、こんな感じで使えます。
- Do you have additional information on the product?(その製品についてもっと情報がありますか)
- We had a discussion on that topic yesterday.(昨日その件について話し合いました。)
- Can you advise me on the next steps? (次のステップについて指示いただけますか?)