差をつける一言ビジネス英会話

ネイティブが使う簡単表現100選

019 「私にCC入れて」を英語で何て言う?

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メールで、自分にもCCを入れてほしいとき、日本語で「私にCC入れて」とよく言いますよね。英語でも同じように、「Can you CC me?」と言ったり書いたりする日本人の方がとても多いです。

 

英語でもこう言わないことはないのですが、アメリカではどちらかというと、以下のように、CC ではなく、Copy(コピー)を使うことが多いです。

  • Can you copy me?(私をCCにいれてくれますか?)
  • Can you copy me on that email?(その Email に私をCCにいれてくれますか?)

この際、2つ目の文例にあるように、Email「、という意味の前置詞には、in でなく on を使うのが一般的ですのでお気をつけください。

 

ちなみに、CCとは、

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の略なので、Can you copy me? は、Can you carbon copy me? の carbon (カーボン=炭)が落ちた形になります。

 

この carbon copy、の由来ですが、一昔前に(今でもあるかもしれませんが)、請求書や領収書を書く際に、複写式の黒い紙(カーボン紙)を紙と紙の間に入れて、コピーを取りましたよね。あれで複写した紙のことを carbon copy というそうです。これが Email にも転用され、 同じ内容のメールを宛先以外の人にも同時に送ることを、「CC する」と言うようになったそうです。(詳しくはこちら

 

もちろん、日本語のように、「Can you cc me?」と、copy でなく、cc を動詞として使う用法ももちろん正しいですし、主要辞書にも正式に定義されています(Merriam-Websterによる定義はこちら↓)。

www.merriam-webster.com

 

また、CCをそのまま動詞として使う場合には、以下のようにアポストロフィをつけて、過去形や現在進行形等に普通に活用します。

  • I cc'd you on my reply.(返事にあなたをCCで入れておきました。)
  • Don't worry, I am cc'ing you on this email.(心配しないで。このメールにあなたをCCで入れておくから。)

 CC は大文字 (CC) 小文字 (cc)、どちらも見かけますが、Merriam Webster やOxford によると、このように動詞で使う場合には、小文字 (cc)で使うのが正式な用法のようです。

 

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なお、他の受取人にはわからないように CC の宛先を追加する際に使う、BCC の B は、blind(盲目の、見えない、といった意味)の略です。

  • Did you know that I was bcc'd on that email?(私もあのメールにCCされてたの知ってた?)

 

余談ですが、日本人の方のメールの CC 欄に入っている人の数がいつもとても多い印象を受けます。私もいろいろな国の方と仕事をしてきましたが、日本人の平均CC宛先人数は、ずば抜けて多いです(笑)。そして、米人同僚の中には、これを不思議がったり嫌がったりする人が結構います。

 

勤勉な日本人は、自分に直接関係がなくても、すべてを把握しておきたいので、CC にいれてほしいということなのでしょう。米人ももちろんそういうこともするのですが、CCに入れるのは、上司や部下一人だけだったり、重要な内容のときだけだったり、全員が知らなければいけない内容の時だけチーム全員にCCをいれたり、などと個人主義と機動力と効率重視で、臨機応変に対応します。なので、なんでもかんでもCCに入れたりすると、メールボックスがただでさえ一杯なのにやめてくれと言われたりします(笑)。

 

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買収案件などの大型プロジェクトでも同様です。財務、法務、IT、人事、等、各担当分野でそれぞれ縦割りで仕事をすすめ、全体に報告することがあるときだけ横に報告を入れるといった感じです。また、縦割りされた各分野内でも、自己の判断で、内容によって上司や部下を CC に入れたり入れなかったりします。

 

これに対し、日本人がリードするプロジェクトでは、まずメールリストを作り、すべてのメールに全員を CC しましょう、となることが多いです。特に、英語でのやりとりだと、自分一人では自信がない、さらには、英語の勉強になるのでCCに入れてほしい、などといった理由で、特に CC される人の人数が増える気がします。

 

が、アメリカではこのように意味もなくCCしたりされることを時間の無駄ととらえる方が多いですので、必ずチーム全員をCCに入れてくださいとどんなに口を酸っぱくしてお願いしても無視され、返信が来るたびにCCの人が落とされている、といったことがよくあります。そうなったら、残念ですが、文化の違いなので仕方がない、とあきらめるしかないかもしれませんね。