059「Guesstimate」って何?
ビジネス界では、予算や見積もりなどの話をするとき、
- estimate(見積もり、予算、概算、等)
という単語が頻繁に使われます。使い方は、
- Can you give me an estimate?(見積もりを出してくれる?)
といった感じです。あくまで見積もりなので、正確である必要はないのですが、やはり、特にこれがお金の話になったりすると、実際の金額が見積から大幅にぶれてしまったりすると、今後の信用にかかわります。
ただ、見積もりを算出するための情報があまりにも乏しいので、正確な見積もりを出せない、でも No とは言いたくない、そんなときに便利な単語が、
- guesstimate(大雑把な見積もり)
です。あえてカタカナで発音するなら「ゲスティメット」といったところでしょうか。この単語、見たままのとおり、guess(推測)と estimate (見積もり)が組み合わさった造語で、インフォーマルな単語であるいう注記はつくものの、正式に辞書にも載っている単語です(Merriam-Websterによる定義はこちら)。
使い方も、 estimate と同じで、
- I can only give you a guesstimate.(大雑把な見積もりなら出せるけど)
といった感じです。フォーマルな場で使いたい場合は guesstimate を、
- rough estimate(大雑把な見積もり)
と置き換えると同じような意味になります。Guesstimateは、インフォーマルといっても、かなり市民権を得ている単語のようで、対クライアントなどの場でも普通に使われているのをよく耳にします。ただ、やはりカジュアルな響きの強い単語ですので、正式な文書を書く時などは避けたほうがよいかもしれませんね。
余談ですが、アメリカで仕事をしていて感じることですが、アメリカ人は、日本人に比べるとかなり大雑把ですので、最初にもらった見積もりと実際の金額が大きくことなるなんてことは日常茶飯事に起こります。このため、アメリカ人からもらった予算をもとに日本でとった決裁が、実際の支払額とあまりに違いすぎるため、決裁を取り直さなければならないといったような日米間のトラブルをよく耳にします。
心配であれば、予算を超えそうなときは、一報を入れてもらったり、定期的に報告を入れてもらったりするのがよいと思いますが、あまりしつこく細かいお金の話をすると、嫌がられたりしますので、その辺は、相手を見ながら、慎重に信頼関係を築き上げていくのがよいかと思います。